彼女の人生が変わる [お仕事]
オーディションが終る時間、
それに合わせて、会社の車で迎えに行く
オーディション会場のビルの地下駐車場に車を回そうとして
入り口の警備員に止められ、顔を合わせる
直ぐにゲートが開かれ、中へ
車を停めて、彼女にメール
「地下の駐車場で待ってるから、終わったら来てね」
予定の時間より、長引いているみたい・・・
会社用のスマホに電話が・・・
メイクさんから・・・
「おやじさん、あの子のメイクは全部私に回してくださいね、お願いします」
「オーディションの結果は、まだ出て無いんじゃないの?」
「そんなの、審査員全員が、いろんな仕事を回そうともう目の色が変わってます」
「今いるモデルさんの仕事を取らない様にしてくださいね」
「それは、解っています、今までウンと首を振らなかった化粧品会社の審査の方が、一番欲しがっていて、明日にでも撮影したいって、今までこんな事無かったです」
「彼女は、私の直属にしますから、そこの化粧品会社の方に、返事を待つ様に言ってもらえますか」
「解りました」
電話を切ってしばらくすると、彼女がエレベーターから降りてきた
車から降りて手招きをする
気が付いた彼女がやってきた
「敏さん、いったいあなたは、何をされてる方なのですか?」
「色んな事をやってます、このビルも私の会社の持ち物ですよ」
「え、そうなんですか・・・」
「そろそろ、コンビニの仕事の時間ですか?」
「はい、もう少し時間が有りますが、着替えないと」
「たぶん大丈夫ですよ、ちょっと電話かけますね」
「もしもし、やっさん、久しぶり、急でごめん、ちょっとたのみたいんだけど、レジのみのりさん解るかな?、うんうん、そうそう、今日からうちの会社で働く事になってね、ごめん、今日、お休みします、その代わり、やっさんの好きな奈美恵ちゃん1日店長の規格を作るから、許してくれないかな、そう解った、それじゃ、また連絡するね、ありがと」
となりで聞いてた彼女、目を丸くして話を聞いていた
「あ、あのコンビニのオーナーは、僕のおさななじみだから、大丈夫だよ」
「え、そうなんですね、奈美恵さんて、あの奈美恵さん?」
「そう、あの奈美恵ちゃん、うちの会社の子だから、前からお店の1日店長したいって聞いてたから、あそこなら、お店も小さいから、ちょうどいいよね、あ、あの店を指定しとかないと、他の店舗にしないように言っとかないといけないね」
口をあけたまま、閉じない彼女・・・
おどろいたみたいですね、
いや~彼女の仕事を、勝手に終わらせてしまった・・・
「じゃ~これから、雇入れしに行こうか」
「はい、お願いいたします。」
車を動かし、駐車場を出る
ゲートで、警備員が3人、私が出て来るのを待っていたのか
深々と頭を下げてお見送りをしてくれた、
会社のオフィスに彼女とむかい
書類などを秘書に持ってこらせた
「辞めたい時は、いつでも辞められる契約にしました、あなたがしたくない仕事は断ってください、楽しくお仕事ができるのが一番ですから、これからよろしくね」
「こんな私を拾って下さり、ありがとうございます、よろしくお願いいたします。」
彼女の入社が決まり、先の事を考え
「今のアパートでは、危険だから、会社の、宿舎の手配をするから、それでもいいかな?」
「そうなんですね、解りました、宿舎はどこに有るのでしょう?」
「僕が住んでるマンションだよ、空き部屋の好きな所を選べばいいよ」
「あのマンションが、社宅なんですか?」
「そうだよ、とりあえず、身の周りのモノだけで部屋に入ってもらえるかな?、後の荷物はそのうちと言う事で、いいかな?」
「解りました・・・」
そう遠くないうちに、彼女は有名になる
そうすると、今のアパートでは、どうにもならなくなる可能性が出るから
警備がちゃんとしてる宿舎が理想だよね、
彼女の収入が上がり、違う場所に移りたいと言うまでは、ガマンしてもらおうと思う
私の出来る事は、したいと思っている、
後は、彼女の努力かな?
ま~あのメイクさんがほれ込むくらいだから大丈夫でしょう
「あ、妹さんには、僕の事はナイショにしておいてくださいね」
「解りました、だまっています」
「もう少ししたら、彼女の意見を聞いてから、スカウトしたいと思っています。」
にっこり笑う彼女
私と仲良くしてくれる方には、それなりの事はしたい
ただの独身のおやじですから
私の事をよく知らないのに、優しくしてくれる女性なら
大切にしたいと思う、
さて、明日には、有紗たちが帰って来るな~
また、にぎやかになりそうだ
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